(2020年9月11日更新)
横浜FCから公式に処分が発表されました。
特定された5名に対し、9月13日(日)のグランパス戦以降3試合のホームゲーム入場禁止。また、期間中のアウェーを含めたすべての横浜FCの公式戦も入場禁止となります。
また、上記5名以外に類似行為や相手を侮辱する行為を行った者については厳重注意としています。
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8月30日に横浜FCのホームで開催された対セレッソ大阪戦。試合はセレッソ大阪清武の活躍などで横浜FCは1-2の敗戦となった。
横浜FCは4連勝とJ1での最多勝利記録がお預けになっただけでなく、サポーターの行動にも疑問が投げかけられる厳しい一戦となった。
試合後ゴール裏の横浜FCサポーターがセレッソ大阪のGKキム・ジンヒョンに対してブーイング。
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、声出し応援が禁止されている中でのブーイングというだけではなく、複数のサポーターがマスクを外し、中指を立てていた姿がDAZNの中継が捉えていた。
はっきりと顔がわかる解像度で捉えられていたこともあり、中継映像をキャプチャした画像が試合後にネットで出回った。
ネットへの画像投稿については、著作権やプライバシーの問題があることは理解をしているが、ここでは横浜FCサポーターの行動について検討したい。
発端は横浜FCの追撃のゴールシーンにさかのぼる。
86分、横浜FC松尾がゴールを決めると、素早い再開を促すべく、松尾はキム・ジンヒョンが抱えていたボールを取ろうと駆け寄っていった。
これに対しキム・ジンヒョンはボールをしっかりと抱えて渡さなかった。
この行為について、目の前で見ていたゴール裏横浜FCサポーターが反応した。
プレー再開後しばらくしてプレーと関係なくブーイングが沸き起こり、レフェリーがキム・ジンヒョンに状況を聞きに行く場面が見られた。
この際キム・ジンヒョンはレフェリーに対し横浜FCサポーターの方を指し示すような仕草を見せた。
この場は特に何事もなく収まったが、試合終了とともに再度スタンドから大きなブーイングが発生、セレッソ大阪の選手がスタンドを落ち着かせるようなジェスチャーや謝罪のようなジェスチャーを見せた。
複数人の横浜FCサポーターがマスクを外しピッチに向かって中指を立てている姿が試合中継に映し出されていた。
Jリーグやクラブから公式の発表がないため、現時点では詳細な事実関係は不明であるが、キム・ジンヒョンが挑発的な素振りを見せたとか、スタンドから人種差別的な発言が投げかけられていたとか、様々な話が出回っている。
キム・ジンヒョンと横浜FCサポーターの間にどのようなやりとりがあったのかは不明なものの、中指を立ててブーイングをしているサポーターについては映像として残ってしまっているので擁護をする方法がない。
過去にJリーグで同様の行為を行い処罰対象となったサポーターも少なくない。
いずれも本人の特定が出来た場合であるが、数試合の試合入場禁止となっている。
2018年5月6日の第13節、ベルマーレ湘南とベガルタ仙台の一戦でロスタイムの仙台の追加点となるゴールで喜ぶサポーターの中に、一人中継カメラに向かって中指を立てるサポーターが映った。
仙台スタッフの行動は早く、すぐに身元を特定すると、会場を出た後の平塚駅で本人を事情聴取。事実関係を認めたため、8試合の入場禁止となった。
過去の事例に照らせば、今回の横浜FCサポーターの行為も処分対象となるはずだ。
また、仮に一連のブーイングの中で人種差別的な発言がなされてしまっていたとしたら、Jリーグとして人種差別に立ち向かっていることに加え、アメリカで起こっている警官による黒人銃撃事件を発端としたスポーツ界の人種差別抗議運動の最中に起こったことであり、残念でならない。
(写真はイメージ)
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